2015年11月15日日曜日

オクラとうなぎ

本来は夏におすすめな料理ですが、仕事でバテ気味の体と胃腸。オクラとうなぎがおすすめです。

オクラ

そのスラリとした形から「レディス・フィンガー」の別名を持つオクラは、独特のネバリに優れた薬効がある人気の健康野菜です。旬は夏ですがとくに8月頃に収穫されるオクラは味覚も薬効も優れているので、ぜひ食べて欲しい食材です。

オクラはアオイ科の一年草で、食べるのは若いさやの部分です。原産国はアフリカ東北部。古代エジプトでは紀元前2世紀から栽培されていたという記録もある歴史の古い野菜です。日本には江戸時代末期に渡来しましたが、普及したのは1965年ごろで、近年の健康ブームの中でどんどん人気の出てきた野菜です。

独特のヌメリは水溶性の食物センイのペクチン、糖タンパクのムチン、ガラクタンやアラバンなどの多糖類。カロテン、ビタミンC、ビタミンB1、カルシウムや鉄などのミネラルを豊富に含み、栄養価が高く、夏バテに有効なスタミナ野菜です。

オクラのカレー(2人分)
オクラはタンパク質と一緒に調理すると、タンパク質の消化を高める働きがあります。厚揚げの大豆タンパクと鶏肉の動物性タンパクの消化を高め、弱った胃腸を増強してくれます。オクラはゆでると栄養成分が流失しますが、カレーは汁ごと食べるので心配いりません。カレーの香辛料が食欲を増進させ、トマトやなす、にんにくが加わった抗酸化の高い、疲労や夏バテにピッタリのメニューです。オクラは食物センイも多く、腸の働きを整え、コレステロールを減らす働きもあります。

●材料
オクラ 8本
鶏肉 100g
厚揚げ 1/2枚
トマト 1個 
なす 1本
にんにく 1片
油(オリーブ油あるいはごま油) 大さじ2
カレーのルー 適量

●作り方
①    オクラはヘタの部分を切り落とす。鶏肉は食べやすい大きさに切る。厚揚げは1cm厚さに切る。トマトは粗いみじん切り。なすは1cmの輪切り。にんにくは薄いスライスにする。
②    鍋に油とにんにくスライスを入れ、弱火でにんにくを炒める。色が付いてきたら取り出す。火を中火にし、厚揚げを入れてさっと炒め取り出す。
③    ②の鍋に鶏肉を入れて炒め、オクラ、トマト、なすを加えて炒める。
④    ③に水を入れ(材料がかぶるくらいたっぷりと)、20分くらい煮たら、にんにくと厚揚げを加え、さらに5分ほど煮る。
⑤    火を止める直前にカレーのルーを入れ、よく溶かす。

ワンポイント知識!
オクラはヘタの部分に苦味があるので、切り落として使います。ネバリは胃の粘膜を守り血圧降下作用等の薬効があり、この薬効は加熱時間が短いほど有効です。ときには生食で納豆のようにネバリを出して食べましょう。

うなぎ

食欲不振を解消して体力をつけることから、昔から滋養強壮、とくに夏バテを防ぐ食べ物として人気のある食材です。表面のヌメリはムコプロテインという糖タンパクの一種で、海で生まれ河川などの淡水で成長するうなぎが、海でも川でも生きられる役目を担い、胃腸の粘膜を保護する働きがあります。うなぎのレチノールは、ほぼ全量吸収される極めて効率のよいビタミンA。ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンD、ビタミンEも豊富で、内臓や目の粘膜、胃腸を強化し、疲労を回復し老化防止に効果があります。EPAやDHAも豊富に含まれているので、動脈硬化の予防に有効です。

うなぎサラダ(2人分)
栄養価の高いうなぎに薬効の高い葱白(はくそう)、トマトを加えた、夏バテ防止に効果のある一品です。レタスは野菜には珍しくビタミンEが多く含有されているので、レタスと一緒に取ることで老化防止の効果が高まります。また、うなぎには筋肉コラーゲンが含まれているのでトマトやレタスのビタミンCと一緒に美肌効果も期待できます。トマトは皮も種も一緒に食べましょう。薬効がさらに高まります。

●材料
うなぎのかば焼き 1尾
ねぎ(白い部分) 1本分
トマト 1個 
レタスの葉 2枚
甘酢たれ
酢 大さじ1
しょうゆ 大さじ1/2
砂糖 大さじ1/2
水 大さじ2
油 大さじ1/2
しそ 2枚

●作り方
①    うなぎは1cm幅の短冊切りにする。ねぎは5cm幅に切り、縦に切り目を入れて開き、端から細かく切る。トマトは半月の薄い輪切りにする。レタスは食べやすい大きさにちぎる。しそは千切りにする。
②    フライパンに油を熱し、うなぎを入れてさっと炒める。甘酢たれを一気に回しかけ、フライパンをゆすりながらうなぎにたれをからめる。火を止める直前にねぎを入れ、さっと大きく混ぜる。
③    器にレタスを敷き、上にトマトの輪切りを並べ、②を盛りつけ、しそを散らす。

ワンポイント知識!
養殖が盛んなうなぎには旬がありませんが、夏に多く出回り、とくに秋の産卵前のうなぎが美味とされています。定番うな重にさんしょうをかけるのは、さんしょうの抗酸化作用と胃健効果がプラスに働くためです。うなぎの優れたレチノールは肝に多く含まれているので、肝吸いも一緒にどうぞ。

0 件のコメント:

コメントを投稿